- どうして遮熱できるのですか?
- 「スマートコート®遮熱」の中には赤外線吸収材と紫外線吸収材が入っています。遮熱コーティングをガラスに塗布する事により、塗膜で紫外線と赤外線を吸収し、室内への流入を抑制するため遮熱効果が得られます。
- 遮熱の性能はどうして違うのですか?
- 遮熱性能は、赤外線吸収材の種類と混ぜる量によって違います。混ぜる量が多いほど遮熱性能は高くなりますが、色が濃くなりコーティングの塗装作業が難しくなります。また、「熱割れ」というガラスの割れが発生するリスクも高まりますので、遮熱性能は高ければ良いというものではありません。
- 赤外線吸収材って何ですか?
- 赤外線を吸収し熱に変える物質の事で、一般的にはATO、ITOという金属酸化物が多く使われています。弊社では現在最も近赤外線の吸収率が高いCWOという赤外線吸収材を標準仕様としています。
- ATO, ITO, CWOの違いってなんですか?
- ATOは材料としては安価で最も使用しやすい材料です。主に中赤外線から遠赤外線にかけての吸収率に優れています。ITOは材料的には高価でコーティングした時の透明性、および赤外線の吸収性能はATOより優れています。CWOは近赤外線領域を集中的に吸収し現在太陽光の遮熱性能が最も高いと言われています。色は少し濃い目です。
- 良く「赤外線●●%カット」とか「近赤外線●●%カット」という宣伝をみかけますが違いは何ですか?
- 太陽光の遮熱ということで考えれば「近赤外線●●%カット」という表現が適切だと思います。太陽光のエネルギーは2,500ナノメートルという近赤外線領域にほぼおさまりますので、遠赤外線領域なども含めた「赤外線●●%カット」という表現は、知識のない人に誤解を与える可能性が高いと言えます。
- 冬場の効果はどうですか?
- たまに「夏は涼しく冬は暖かい」という広告を見る事があります。しかし塗膜そのものは夏でも冬でも太陽光をカットしますので、冬は寒いという事になります。たとえば室内の輻射熱を外に出さない効果も否定できませんから、夜間は暖かさを保持する機能を否定できませんが、それでも「冬は暖かい」というフレーズは誇大広告だと思います。
- 結露に効果はありますか?
- 弊社で特に結露について検証実験を行った事はありません。ただ塗膜で輻射熱や遠赤外線を吸収して熱に変えますからガラス全体の温度は多少上昇し、結露の蒸発を促進する効果はあると思います。
- 遮熱の性能についてどのように判断したらいいですか?
- 遮熱の性能は遮蔽係数によって判断できます。ただ、資料やホームページ上で公開されている遮熱性能と、実際に施工された現場で確認できる遮熱性能に大きなへだたりがある商品や会社も少なくなく、大きな問題だと思っています。
- 性能の測定について教えて下さい。
- 現状、正確な性能をはかるには施工されたガラスをカットし、測定器にかけるしかありません。そこで簡易的に温度差を計って性能があることを示したり、紫外線の数値を計ってみせたりする会社もございますが、これだけでは当初ご提案した遮熱性能が確保されているかの裏づけにはなりにくいと思います。弊社では赤外線測定器を特注し、現場にて遮熱性能を計測、確認できるようにしています。
- 実際に遮熱性能のブレはどの程度ありますか?
- これは塗料や塗布方法、職人さんのクセや力量によっても大きく変わりますので業界としてひとくくりにした場合、何とも言えません。ただ、弊社の場合、極力ブレを抑制するため独自の施工方法と現場での測定を重視し、性能が劣る場合には補修するように致してます。
- どのような施工方法がありますか?
- もっとも一般的なのはスポンジで塗布する方法です。窓ガラスの幅にスポンジを合わせて上から下に一気に仕上げます。またメラミンスポンジを利用して塗りつないでいく方法もあります。他にはローラーを使用したりガンぶきで塗ったり、流し塗りという方法もあります。弊社では独自の方法で施工しています。
- どの方法で塗るのが一番よいのですか?
- すべての工法にそれぞれ一長一短あり、これが一番良いとは言えません。各社それぞれに対応されていますが、仕上がりの綺麗さと性能さえ確保されればどの方法でも良いのではないでしょうか。
- 眩しさをカットできますか?
- 一般的な窓ガラス用遮熱コーティングでは眩しさはカットできません。弊社では、光の波長帯と眼の錐体細胞の関係から明るさを保ちながら眩しさを和らげる新製品を開発いたしました。(特許申請中「光過敏症・白内症対策用コーティング剤、光透過材、窓及び照明器具」)また、全体的に光をカットする「クールシェード」という商品も用意しております。
- コーティングの寿命はどれくらいですか?
- 内側に施工した場合、約15年前後です。方位によっても変わってきます。外側に施工した場合、ひさしの有る無しや、その長さによっても大きく異なります。一般的にはフィルムの倍の寿命と思ってください。
- 劣化した場合どのようになりますか?
- 大きく2つの現象が現れます。1つは塗膜がうすくなり虹色になる現象で、もう一つは塗膜に白っぽい筋のようなものが現れ、少しずつ粉末状になる現象です。劣化する前に再度コーティングすることで、寿命を延ばすことができます
- 遮熱コーティングを選ぶ場合、何を基準にしたらいいのでしょうか?
- ホームページはチラシでは何とでも言えますので、あまり判断基準にならないと思います。しいて言えば施工実績で、同じお客様から繰り返し受注している商品はそれだけ満足度も高いのではないでしょうか。
- 最初から高性能の窓ガラスを選ぶのと、後から遮熱塗料を施工するのはどちらが良いですか?
- 私は最初から高性能の窓ガラスを選ぶ方をお薦めします。後から施工する場合、色々な制約があり性能や寿命から考えると多少高くても高性能のガラスを選ぶ方がお得だと思います。
- 窓ガラスには全部塗った方が良いのですか?
- 決して安い製品だとは思いませんので、費用対効果を考えると、本当に暑くて困っている箇所だけで良いのではないでしょうか。特に北向きのガラス面や、ビルの影などになって直射日光が入らない箇所などは施工する必要はないと思います。
- 暑さ対策以外にも何かメリットはありますか?
- 紫外線をカットするため、床や備品の色褪せ、劣化を抑制したり、商品の劣化を抑える効果が認められます。お菓子屋さんであんこが腐りにくくなったというお話をお伺いしたこともあります。また、飛来昆虫を抑える効果もあります。防虫対策としてお考えの場合は、防虫性能を高くした製品もありますので、お問い合わせください。